不整脈と山登り ①期外収縮 ②心房細動
山と健康のコンパス
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(答えは写真をクリック)
難易度★★★

  心臓の拍動するリズムが乱れる病気です。様々な種類があり、放置して問題ないものから命の危険を来すものまであります。ここでは頻度の高い不整脈を取り上げて解説します。

期外収縮
 健診の心電図などで良く見つかる不整脈です。正常なリズムの間に異常な収縮が発生するもので大概は「脈が飛ぶ、抜ける」症状となりますが、脈に注意を払っていなければ気づかない場合がほとんどです。発生元となる場所によって上室性期外収縮、心室性期外収縮に分けられますが、症状や経過には大きな違いはありません。実は気づいていないだけで、かなりの健常者でこの期外収縮は発生しています。

【山に登っても大丈夫?】
 自覚症状が無ければ、ほとんどの場合は問題ありません。期外収縮があるからといって特に運動を制限する必要はありません。ただし一部では運動により悪化する場合があります。また、まれに心筋梗塞や心筋症などの重大な病気が原因となっている事もあるため、山登りを始める前に循環器科を受診して検査を受けておきましょう(負荷心電図やホルター心電図、心エコーなど)。

②心房細動
 本来は一定間隔で拍動するリズムが失われ、拍動の間隔がバラバラになっていまいます。不整脈が常に続く慢性心房細動と、正常と不整脈を繰り返す発作性心房細動があります。脈の乱れや胸の不快感などで自覚されますが、症状が無くてもいつの間にか心房細動になっていることもあります。

【山に登っても大丈夫?】
 心房細動があっても登山は不可能ではありません。ただし、しっかりと検査・治療を受けて、主治医の了解を得ていることが大前提になります。まずは心房細動の原因となる心臓の異常がないかをよく調べましょう。もしも、高度の弁膜症や心不全があれば登山は無理です。普段は正常な脈である発作性心房細動や、基礎心疾患の無い慢性心房細動の場合は、薬やカテーテルアブレーションという治療を受けることで心房細動を抑えたり、さらに根治したりすることも可能ですので、循環器科で相談しましょう。

【アドバイス】
 心房細動のある人は、心臓の中の「心房」という所に血栓(血の塊)ができやすく、それが血流に乗って飛ぶと、脳梗塞の原因となります。特に登山中に脱水傾向になるとその危険が大きくなりますので注意が必要です。予防のために、血が固まりにくくする薬(抗凝固薬)を飲んだ方が良い場合もありますので、医師と相談してください。