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健診結果の見かた①
血圧 ヘモグロビン・ヘマトクリット
まずは健診を受けましょう
仕事をしている方は職場の健診を受けていると思います。仕事をしていない方は自治体が行っている住民健診か人間ドックを受けましょう。検査項目としては、血液検査、尿検査、心電図、血圧などが一般的ですが、胸部のレントゲンがあるとなお良いでしょう。特に山登りに関連して特に気をつけておくべき項目を中心に解説しておきます。これから山登りを始める方、または山登りを愛好する50歳以上の方は健診を受けて自分の体の状態をチェックしておきましょう。
 血圧 
 血圧には主に二つの数値があります。大きい方は心臓が収縮したときの値で収縮期血圧、小さい方は心臓が広がったときの値で拡張期血圧と呼ばれます。
 一般的な正常血圧の上限は収縮期血圧140mmHg、拡張期血圧90mmHgです(合併症の有無によって多少異なります)。上限を超えていると山登りができないということはありませんが、高血圧を放置して山に入る事には危険がともないます。
 高血圧を長期間放置してあった場合は、全身の血管に動脈硬化が起こっている可能性があります。動脈硬化とは簡単に言うと血管の中が狭くなり、血液の流れが滞ってくることです。登山中は汗をかいたりして体が脱水傾向になりやすく、動脈硬化があるとその場所に血栓(けっせん)という血の固まりができやすくなります。こうして脳の血管が詰まると脳梗塞、心臓の血管が詰まると心筋梗塞となります。どちらも山の中で発症すれば命取りになりかねない病気です。また、あまりにも血圧が高いと、脳の血管に弱いところがあった場合に脳出血を起こすかもしれません。
 高血圧が見つかったならきちんと治療してから山に入りましょう。ただし、病院へ行くと血圧が上がってしまったり、逆に病院では良くても自宅では高い事も良くあります。普段から自動血圧計を使って家庭での血圧をチェックする習慣をつけましょう。昼間は血圧の値が良い人でも、早朝高血圧といって起床前後は血圧が高くなっていることがあるので注意が必要です。
 →高血圧と山登り

ヘモグロビン(Hb)、ヘマトクリット(Hct)
 ヘモグロビン(Hb)、ヘマトクリット(Hct)が低い場合は貧血です。正常値は男性と女性で異なりますが、貧血を指摘されたら内科を受診して詳しい検査を受けましょう。貧血があると登山では息が切れやすくなり大きな影響があります。女性でよく見られる「鉄欠乏性貧血」は、鉄剤の服用で改善しますので、治療しておきましょう。
 また、貧血の原因に胃癌、大腸癌などが隠れていることがあります。特に、前回の検査値よりも数値が悪化している場合は注意が必要です。必ず、詳しい検査を受けてください。
 →貧血と山登り
 

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