高血圧と言われたら
山と健康のコンパス




〈塩分を測定する〉
こんな道具があります









多くのスポーツウォッチは心拍計を胸に巻く必要がありますが、この時計は腕に巻くだけで心拍数を計測できます

高血圧と一口に言ってもその状況は人により様々です。血圧の上昇は軽度なのか、それとも重度なのか。また、糖尿病などの合併症の有無により治療の方針は大きく変わってきます。

 ①合併症がなく軽度の高血圧の場合 [収縮期血圧(上の血圧)が140~150mmHg/拡張期血圧(下の血圧)が90~100]
  ⇒ まずは生活改善をおこない、血圧が下がるか経過を見る。3ヶ月くらい続けても改善がなければ治療を検討する。

②合併症がなく中程度以上の高血圧 [収縮期血圧(上の血圧)が150mmHg以上/拡張期血圧(下の血圧)が100mmHg以上]
  ⇒ 一度は医療機関を受診しましょう。腎臓やホルモンの病気などからくる二次性高血圧がないかのチェックが必要な場合があります。その上で生活改善をおこない、3ヶ月くらい続けても高血圧が続くようなら治療が必要になります。

③合併症がある場合[糖尿病、高脂血症、腎疾患、心疾患、脳梗塞・脳出血など]
  ⇒ 軽度の高血圧であっても治療が必要です。さらに最近では、正常高血圧と呼ばれる値[収縮期130~139/拡張期85~89]であっても治療した方がよいと言われています。

血圧が高くなってきたらこれが大切
《生活習慣の改善》

①塩分制限
 塩分摂取が過剰になると血圧は上がりやすくなります。ちなみに普通の日本人の食生活はそのほとんどが塩分過剰です。高血圧治療ガイドラインによると一日の食塩6g未満が目標とされていますが、これはけっこうキツイです。日本人が何も考えずに食事をしていると一日10g以上は食塩をとっているといわれていますので、半分以下ということになります。ラーメン一杯をスープまで飲むとそれだけで8g位はいくでしょう。実際、塩分制限を実施している方で6gを実現しているのは2割程度だそうです。もちろん、一日6gを目標にして努力することは良いことですが、なかなか達成できていないというのが現実のようです。  生活の中で実際に全ての塩分量を把握することは大変な作業ですので、まずは「塩分の多い食品はできるだけ避ける」、「外食・既製品は塩分が多いのでなるべく控える」、「料理の味付けを今より薄くする」ということから始めてみましょう。特にみそ汁は思い切って薄味にする必要があります。何事も慣れですので、はじめは味気なくてもそのうち薄味に慣れてきて、外食時には塩辛く感じるようになるでしょう。辛味や酸味をうまく使って味付けをすることで、塩分が少なくてもそれなりに満足できる料理を作る事ができます。
《マメ知識》
 最近は食品に成分が表示されていますがこれも注意が必要です。 カップヌードル(レギュラーサイズ)の成分を見るとナトリウム2gと書いてありますが、食塩は塩化ナトリウムですので、ナトリウムの量=食塩量ではありません。ナトリウム量を2.5倍すると食塩量になります。ですから、この場合 2g×2.5=5g カップヌードル一杯の食塩は汁まで飲んで5gということになります。 

②有酸素運動
 運動不足は高血圧を悪化させ、逆に適度な運動は高血圧を改善させます。有酸素運動とは簡単に言うと時間をかけて行う運動のことで、マラソンや水泳、サイクリングなどが代表例です。一般の人は、ここまでしなくても散歩や軽いジョギングで十分ですので、継続可能な運動を選びましょう。大事な点としてはできるだけ毎日やるということです。それが無理でも週に2~3日は運動する日を設けましょう。少ない回数でまとめて運動しても高血圧などの健康面では効果が薄いと言われているからです。つまり月に1回、山登りをするよりも毎日散歩をする方が高血圧には良いということです。ただし、ある程度の負荷を一定時間以上かけないと効果は低いとされているので、一日の運動は20~30分以上おこない、散歩なら多少は心拍数が上がり汗ばむくらいのペースはあった方が良いでしょう。
《マメ知識》
 小型の心拍計を使いながら運動を行うと管理がしやすく、モチベーション維持にも役立つと思います。トレーニングの目安として最大心拍数という概念があります。簡単な式としては  最大心拍数=220-年齢 (トレーニングを積んだ人は210-年齢) 例えば、50歳なら220-50=170から、最大心拍数は1分間170拍となります。 効果的な有酸素運動を目指すのであれば、最大心拍数の60~70パーセントの心拍数を維持するくらいのペースが良いと言われています。50歳であれば約100~120拍/分ということになります。  心拍計は胸にセンサーの付いたバンドを巻き、無線で腕時計にデータを送るタイプが使いやすいでしょう。消費カロリーの計算をしたり、データをパソコンで管理する機能があったりと色々と遊べそうです。

③体重コントロール
 一般的に太ると血圧は上がりやすくなります。標準体重以上の方はカロリーを抑えて体重を落としましょう。ただし、肥満のない人がそれ以上痩せても意味がないので、過剰なダイエットは止めましょう。

④その他の生活改善すべきこと
 以下は自律神経の乱れから高血圧の悪化を来します。できるだけ改善しましょう。
●睡眠不足
   睡眠が足りないと血圧は上がりやすくなります。高血圧患者が徹夜明けに血圧を測ると、すごい値になっている事もあります。
●不規則な生活
  これも自律神経の乱れを招きます。
●ストレス
   ストレスのない社会人はいないかもしれませんが、できるだけ溜めないようにすることが大切です。山登りはストレス解消にとても良いですね。特に、緑の中を歩くと心が軽くなります。

血圧測定のススメ (血圧の正しい測り方、血圧計の選び方など)

高血圧については、こちらに詳しく解説しています。
 ⇒高血圧DIYガイド(高血圧専門の外部サイトです)